2003年1月29日(水)
■後輩が来てくれた-あのころの思い出をつれて■
■後輩が来てくれた-あのころの思い出をつれて■
昨日の昼ごろ、大学時代の後輩から電話がかかってきた。午後こちらに来るという。
彼は、現在、愛知県で、某中日新聞社に勤務している。ここまで車で来るのだろうが、3時間以上かかるだろう。彼の用件は、聞かなくても僕は分かっている。

彼が教室に到着したのは、午後4時を少し回ったころだった。僕は授業中。彼には教室でしばらく待ってもらうことにした。
5時に授業は終了した。しかし、急遽パソコンの調子が悪いといって、生徒さんがやってきた。持ってきたノートパソコンを診ているうちに時間はどんどん過ぎていく。はるばる名古屋から来てくれた後輩にそっと頭を下げながら、僕は、パソコンを修理していた。そうして、ようやく仕事が終わったのは、6時30分ころだった。
それから、僕たちは、二人で夕食をとりに出かけた。
彼の都合を聞いたら、今日中に戻らなくてはならないという。車で来たから、酒を飲むわけにもいかない。そこで、近くのラーメン屋に足を運んだ。
彼は、あるビデオを持ってきてくれたのだ。昨年10月に札幌で開催されたある飲み会の模様を写したものだ。僕とその後輩は、大学時代、すすきのの居酒屋でバイトをしていた。その居酒屋には、多くの学生がバイトでお世話になっていた。このバイトは本当に楽しくて、僕は、週に3〜4日もやっていたくらいだ。かあさん(と僕らは呼んでいた)は、厳しい人だったが、やさしい人でもあった。板さんは、学生のような心を持っていて、僕らのよき先輩だった。バイトを離れても一緒に遊ばせてもらった。僕は、寮の先輩から紹介されてバイトを始めたのだが、そんな感じで、ほとんどのバイトが、知り合いだった。と、そのときは思っていた。
一昨年、6月にその居酒屋でバイトをしていたOBが、一堂に会した。もちろんその場所は、その居酒屋だ。そのとき、僕も信州からはるばるはせ参じたのだが、久しぶりにくぐった暖簾の先の光景には、正直驚いた。居酒屋は満員。かなり年配の客もいる。一般客もいるのかと思いきや、実は、ここにいる全員が、バイトでお世話になった学生だったのだ。そんなにたくさんの学生が、かれこれ30年以上もこの居酒屋にお世話になっていたとは、知らなかった。久しぶりに会う同期の人間を捜し当てた僕は、昔話に花を咲かせた。
その飲み会が、昨年の10月に再び催されたのだが、残念ながら、僕は都合がつかず、欠席したのだ。そのとき、この後輩が、わざわざ1週間前に僕の元に来てくれて、ビデオレターを撮って札幌に持っていってくれたのだ。
そして今回、僕へのメッセージを、こうして後輩は届けてくれたのだ。ビデオの中には、酔っ払って真っ赤な顔の楽しそうな先輩や同期、板さんやかあさんがいた。僕は、ついつい笑いがこぼれた。心は、札幌にいた。
知り合いの近況報告をした後、ラーメン屋を出た僕らは、近くのスーパーに向かった。そこで、僕は、彼へのお土産を買って、彼に渡した。そして、彼は帰った。
帰り際、彼は、そのビデオテープを僕にくれた。
あっという間に現れて、あっという間に彼は帰ってしまった。酒を酌み交わすこともなく。しかし、忙しい仕事の合間を縫って、わざわざ信州の僕の元に.懐かしい学生時代の思い出を届けてくれた後輩。彼は、僕をも、15年前の僕自身へと旅をさせてくれたのだ。ありがとう。
感謝の気持ちを胸に、僕は夜の授業をおこなった。
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